レタス

2006年8月4日
となりの町では、花火大会をしているらしい。
打ち上げ花火の音が、雨のあとの湿っぽい空気を伝って、沸騰したてのお湯のような頻度で、ポコポコと迫力のない音をたてている。

のっぺりしてるね

新しいアルバイトを始めた。レタスの収穫と箱詰め。
フリルレッドにフリルグリーン、玉レタスにサニーレタス。
それからロメインレタスには、コスレタスという別名もある。
レタスにも、色々種類がある。というのは、最近知ったことだ。

一面に広がる畑に、腰の曲がった老人と俺。
みんなで包丁を片手に、腐ったレタスたちを蹴散らしていく。

朝5時から朝9時までだから、4時間しか働いていない。
しかも、大学で勉強したことと全く関係ない。
やっぱ友達やら知り合いには、知られたくない気持ちもある。
たぶん、どこかに対抗心があるのだ。まともに働いている彼らのほうが、断然偉い。自立しているし。
それで思う。「笑われるんじゃないだろうか」と。
もし今の状況を友達に質問されたら、自分は彼らに向かって自嘲的に話すだろう。半笑いで。
そんなふうに考えて、何かに負けたような気になる。

臆病な自尊心の周りを蝿みたいにまとわりつく、つまらん劣等感と青臭い敗北感の混在した感情。

でも、「笑われてもいいじゃないか」と思いたい自分もいる。
そもそも、競争が嫌いなんだろうが、と。
焦る気持ちはあるし、かっこ悪いが、まだ、このままで行こうと思う。

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